サウナで塩を使う時の注意点!肌が逆に悪化する誤ったサウナの入り方

 

今回は「サウナで塩を使ってデトックス効果を得ようとしている方向けに、誤ったサウナの科学的知識と正しい塩サウナの入り方」を紹介したいと思います。

 

この頃サウナ需要が高まってきており、サウナを利用する人が増えてきました。

 

一昔前までは「サウナはおじさんの利用する施設」というイメージでしたが、最近では若い女性の利用率も激増しているそうです。

 

サウナに美肌効果や疲労回復効果があることが知られて以降、年々女性や若者層の利用者が増えていますね。

 

最近では日本にも男女混合のサウナや、屋外サウナなど、新しい形のサウナが入ってきており、その楽しみ方にも多様性が出てきています。

 

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このように、ここ最近急激に需要が高まっているサウナなのですが、誤った科学的知識や正しくない入り方をしてしまうと、かえって逆効果になることがあります。

 

誤った科学的知識や正しくないサウナの入り方により健康や美肌効果を損ねないように、今回はサウナの効果的な入り方や、サウナでの塩、冷水の使用に関する科学的説明をしたいと思います。

 

正しい入り方でサウナを楽しみながら、美容も健康も手に入れましょう!

 

今回の記事で得られるもの

・サウナで塩や冷水を使用する際の注意点

・美容や健康に効果的なサウナの入り方

・サウナに関する正しい科学的知識

 

1. サウナの本当の効果と誤った知識

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最初に結論から記載すると、サウナの本当の美容健康効果と危険性は以下です。

 

サウナの効果

 

■発汗による毛穴内の皮脂排出効果

⇒ニキビ抑制に貢献

 

■体温上昇による血流促進効果

⇒疲労や肩こり改善に貢献

 

■シャペロンタンパク質による細胞と古いタンパク質の再生効果

⇒アンチエイジングに貢献

 

≪デメリット≫

毛穴の開きによる肌上の水分蒸発が原因で肌が乾燥する可能性

過度の発汗による水分不足で脱水症状になる可能性

 

塩サウナの効果

 

■肌上の細菌の増殖抑制効果

⇒悪玉菌による毒素生産の抑制に貢献

 

■肌表面の水分と毛穴内の皮脂排出効果

⇒ニキビ抑制に貢献

 

≪デメリット≫

肌上の塩濃度の高さが原因で肌上の細菌フローラが乱れる可能性

浸透圧が原因で肌上の水分が排出されて乾燥が進行する可能性

 

サウナ後の冷水浴

 

■毛穴が閉じる効果

⇒体の熱の放出を避けるために毛穴が閉じるので肌ツヤ良くなる

 

≪デメリット≫

サウナの高温環境下からいきなり冷水の低温環境下に移動すると血管が急激に縮小して血圧が急上昇する。これにより心臓に極度のストレス(ヒートショック現象)がかかる。

 

サウナは正しく利用できれば健康効果も美容効果もあります。

 

また、サウナの塩や冷水も正しく使えば美容効果を得ることができます。

 

しかし、その原理や正しい方法を知らなければ、上記のデメリットを被ってしまう可能性があり、下手をすると命の危険性や肌状態の悪化につながってしまいます。

 

また、ネット上で囁かれているサウナの美容健康情報には誤った情報もたくさんあります。

 

誤ったサウナ知識

 

■デトックス効果による体内の老廃物の排出

 

毛穴から排出される汗は99%が水分であり、その他はミネラル分や塩分等の成分と極少量の毒素や老廃物。

 

つまり汗による老廃物の排出はほとんど行なわれていない

 

以上が今回の記事の結論です。

 

以下でそれぞれについて詳細に説明します。

 

2. 美肌のためにサウナで塩を使う時の注意点

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ここではサウナで塩を使用して美肌効果を手に入れる際の注意点を説明します。

 

サウナで塩を使用する際の注意点と使用順序は以下です。

 

①まずはコップ1~1.5杯(200~300ml)程度の水を飲む

※脱水症状防止と発汗促進のため

 

②体の汚れををシャワーで洗い流す

※この時シャンプーやボディソープや洗顔は用いない

 

③サウナに行き塩を体にまぶしてから10分程汗が出るのを待つ

 

④汗で塩が溶け切ったら馴染ませるように優しく手でなぞる

 

5~10分程経過したらサウナから出る

 

⑥シャワーで体を洗い流す

※この時シャンプーやボディソープや洗顔は用いない

 

なぜ上記のような手順や方法が有効なのかについて以下で説明します。

 

塩サウナの皮脂排出効果

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塩を肌上にまぶした状態で汗をかくと、肌上に高塩濃度の食塩水が生じます。

 

この高塩濃度の食塩水と肌の間には「浸透圧」という物理的な作用が働きます。

 

浸透圧が働いた場合、高濃度溶液の方に向かって低濃度溶液内の水が移動します。

 

高塩濃度の食塩水と肌の間の浸透圧の場合、食塩水の方が高濃度の溶液なので、肌上の水分が持っていかれるということです。

 

この時、肌上には角質や保湿成分(グリセリンや皮脂)が存在しており、肌をコーティングしているので、水分が持っていかれにくいです。

 

一方、初めから水分を排出するシステムである毛穴の場合は水分を出しやすいので、すぐに水分が持っていかれます。

 

この時、水分と同時に毛穴内に詰まった皮脂も同時に押し出されて排出されます。

 

これが塩サウナによる、毛穴内に詰まった皮脂の排出効果です。

 

塩サウナの細菌増殖抑制効果

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肌上の高塩濃度の食塩水は、肌だけでなく肌上に存在する細菌にも作用します。

 

細菌も細胞なので、細胞の中には生理食塩水程度の濃度の溶液がたくさん含まれています。

 

もしこの細胞が高塩濃度の食塩水にさらされると、先ほどと同じ原理で細胞内の水だけが持っていかれます。

 

そうなると細胞内の濃度がくるってしまい、細菌は最終的に死に至ります。

 

これが塩サウナの細菌の増殖抑制効果です。

 

基本的に細菌は、高塩濃度の液体中では浸透圧の問題により生きることができません

 

しかし、肌上に存在する黄色ブドウ球菌という悪玉細菌は結構な塩濃度の液体中でも生きることができます。

 

そのため、食塩水の濃度によっては、善玉菌を減らして黄色ブドウ球菌を育てるということが起きかねないです。

 

シャンプーやボディソープを使用しない方がいい理由

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シャンプーやボディソープ、洗顔を用いた場合、それらを用いた時点である程度皮脂や古い角質、肌の保湿成分が洗い流されます。

 

つまり肌の保護コーティング能力が一時的に低下します。

 

その上でさらに高塩濃度の食塩水の効果を上乗せしてしまうと、肌表面の水分が持っていかれやすくなり、逆に肌が乾燥してしまったり、角質下の肌細胞が浸透圧の刺激を受けてしまったりしてしまいます。

 

そのため、塩サウナをする場合は、シャンプーやボディソープ、洗顔料は用いずにシャワーで洗い流す程度にしましょう。

 

3. サウナでの危険な美容健康法

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サウナに通っている人はもしかしたら既にやっている方が多いかもしれませんが、サウナから出てすぐに水風呂に浸かり、またサウナに入っては水風呂に浸かる、という美容法が流行っているそうです。

 

これは、サウナで開いた毛穴を冷水により閉じさせ、肌ツヤを良くさせる目的で行われているケースが多いです。

 

しかし、これは実は非常に危険な行動です。

 

サウナの高温環境下に長時間いると体温が上昇するので、上昇した体温を下げようとして血管が広がります(表面積が広がれば熱の放出も多くなるので)。その結果、血流が促進されます。

 

ここまではいいのですが、この血管が広がって血流が促進されている状態で急に冷水に入ると、急激な体温の低下に体が反応して、熱が放出されないように血管を収縮します。

 

この血管の拡大状態から急な収縮への変化が非常に危険なのです。

 

血管が広がって血流が促進されている状態の時に急に血管が細くなると、血圧が急上昇します。

 

タピオカ用のストローで飲み物を飲むときよりも細いストローで飲み物を飲むときの方が吸う力が必要なのと同様の原理ですね。

 

この血圧の急上昇が非常に危険でして、心臓に大きな負担をかけます。また、血管の破裂などにつながる危険性もあります。

 

これは冬場に急に熱々の湯舟に入って亡くなってしまう現象と同様です。

 

年間で約2万人も亡くなっているほど危険ですので、できれば今すぐにでも止めた方がいいです。

 

とはいっても、じゃあ毛穴ガバガバな状態で出るのかよ、と思いますよね。

 

そこで、次の手順で冷水サウナを行なってみてください。そうすれば、心臓への負担も減らしつつ、毛穴も閉じて肌ツヤを保つことができます。

 

4. 安全で美肌に効果的なサウナの入り方

 

①まずはコップ1~1.5杯(200~300ml)程度の水を飲む

※脱水症状防止と発汗促進のため

 

②体の汚れををシャワーで洗い流す

※この時シャンプーやボディソープや洗顔は用いない

 

③サウナに行き塩を体にまぶしてから10分程汗が出るのを待つ

 

④汗で塩が溶け切ったら馴染ませるように優しく手でなぞる

 

⑤5~10分程経過したらサウナから出る

 

⑥シャワーで体を洗い流す

※この時シャンプーやボディソープや洗顔は用いない

 

⑦室内温泉の室内で5分程過ごして体を常温に戻す(扉付近などが程よく涼しい)

※室内温泉の室内は湿度も高いので、毛穴が開いた状態でも乾燥しない

⑧冷水風呂につま先からゆっくり入り、膝下まで浸水する

※膝下まででも毛穴は十分閉じます

 

この手順で安全かつ十分に美肌健康効果を得ることができます。

 

余談

 

ちなみにシャペロンタンパク質はヒートショックプロテイン(HSP)と呼ばれており、壊れたタンパク質や傷ついたDNA、古くなった細胞を修復する機能を持っています。

 

つまり体を根本的にフレッシュ化するのに貢献しているのですね。

 

このシャペロンタンパク質は、体が38℃以上になると発現誘導されてきます。

 

そのため、サウナや温泉を利用すると体温が芯から上昇するので、このシャペロンタンパク質が誘導されてきやすいです。

 

その結果、アンチエイジング効果を獲得することができます。

 

5. まとめ

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以上がサウナの安全かつ効果的な利用の仕方です。

 

正しく利用すれば、美肌にも健康にも貢献してくれますので、是非正しい方法で使ってみてください。

 

あっ、サウナを利用しようと思っている方は以下を試してみてください!!

 

銭湯に浸かっていると、手がふやけますよね。あれも今回説明した「浸透圧」が原因です。

 

銭湯の水よりも私たちの体内の液体の方が濃度が濃いので、水が角質内に入ってきてヨボヨボになります。

 

そのため、高濃度の塩水や塩を指先につけたりすると、よぼよぼが直ります(笑)。

 

私は頭がおかしいので、毎回サウナに行くたびに指先に塩をつけてヨボヨボを直して「浸透圧だ( ´ω`)」って一人でやっています(笑)。

 

是非試してみてくださいね!!

 

では今回は以上です。

 

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