今回は『【海外で流行】レチノールより美肌になると言われるバクチオールの効果』について紹介します。
すでに海外では、レチノールに変わる美容成分である「バクチオール」の人気が上昇しており、次世代の美肌化粧品と言われています。
では、「バクチオール」とはどのような美肌効果があり、レチノールとどう違うのでしょうか。
今回は、バクチオールの美容効果について、科学的に紹介したいと思います。
目次
レチノールの美肌効果
レチノール:「ビタミンA」の一種
※動物性の物質
ビタミンAの働き
- 抗酸化作用
- 上皮細胞の活性化
抗酸化作用とは
「抗酸化作用」とは、体内で発生した「活性酸素」という毒性な物質を減らす働きのことです。
この「活性酸素」は毒性が強く、正常な細胞をダメにしてしまいます。
細胞がダメになってしまうと、細胞のなかで行なわれている「代謝」が低下します。
代謝は、皮ふや髪の毛をつくるための「タンパク質」を作る装置なので、低下してしまうと皮ふや髪の毛が不健康になります。
これが、肌荒れやキューティクルの欠損につながるのです。
そして、この悪さをする「活性酸素」を抑えて、お肌や体を守る役割をするのが「抗酸化作用」ということです。
上皮細胞の活性化とは
「上皮細胞」とは、皮ふの表面に存在する細胞のことです。
ビタミンAにより、上皮細胞が活性化されると、以下のような効果を発揮します。
上皮細胞が活性化されると
- 古い角質が減る
- 肌の保湿がUP
- 肌のキメが細かくなる
- しわやシミが減る
古い角質が減る理由
上皮細胞が活性化されることにより、上皮細胞の細胞分裂が促されます。
細胞分裂とは、1つの細胞が新たな自分のコピーを作って2つになることであり、フレッシュな細胞をつくりだす効果があります。
そして、細胞分裂をすると、誕生したフレッシュな細胞が皮ふの表面に存在する古い角質を押し出すので、結果として古い角質が剥がれていくのです。
肌の保湿がUPする理由
細胞分裂が促されて、フレッシュな細胞が誕生すると、肌の表面に存在する「保水因子」という、水を貯蓄するための装置の保水力が上がります。
その結果、肌にうるおいがでてきて、肌ツヤがよくなります。
詳細な解説については以下の記事で紹介しています。
肌のキメが細かくなる理由
肌のキメが細かくなるのは、古い角質が剥がれた結果です。
つまり、レチノールによって古い角質が剥がれることで、均等でバランスのいい角質が形成され、肌のキメが細かく見えるのです。
しわやシミが減る理由
しわは、有毒な「活性酸素」により細胞が攻撃された結果、劣化してしまって今までのように働けなくなることが原因です。
そのため、細胞分裂によりフレッシュな細胞ができることで、劣化した細胞が元に戻るので、しわが改善されます。
一方で、シミの原因は「メラニン」という黒い色素による、色素沈着が原因です。
そのため、古い角質が剥がれて新しい角質ができることで、表面に沈着したシミがなくなります。
メラニンが原因でシミができてしまう理由と、シミをつくらないための対策については、以下の記事で紹介しています。
レチノールが肌にあたえる悪影響
レチノールの悪い特徴
- 肌への刺激が強い
- 化学的に不安定
肌への刺激が強い
レチノールは、細胞分裂を促すことで、古い角質を剥がす「ピーリング効果」があります。
しかし、これが肌への刺激が強い原因です。
古い角質が剥がれるということは、「今まであった肌のバリアがなくなるということ」です。そのため、一時的ではありますが、肌が乾燥しやすくなります
さらに、肌のバリアが弱っている時に刺激を受けると、肌が炎症を起こしてしまいます。なので、「乾燥肌」「敏感肌」タイプの人はあまり向かない傾向があります。
この「古い角質が剥がれたすこしの間」を耐え抜くことができれば、肌がフレッシュな状態になり、きれいになります。
化学的に不安定
レチノールは紫外線にとても弱く、紫外線があたるとすぐに壊れてしまうという特徴があります。
そのため、レチノールを含んだ化粧品を肌に塗って外出すると、紫外線でレチノールが壊れてしまい、意味がなくなってしまいます。
また、レチノールは酸化されて劣化しやすいので、意外と使える寿命が短いです。
バクチオールの美肌効果
バクチオールの特徴
- 植物性である
- レチノールと同じ効果がある
- レチノールに比べて刺激性や副作用がすくない
- 化学的に安定している
バクチオールは、レチノールと姿かたちは異なっていますが、同じような働きをします。
また、レチノールが「動物性」であるのに対して、バクチオールは「植物性」です。
そのため、レチノールは水に溶けず体に蓄積していきますが、バクチオールは体内の水に溶けて尿として体のそとに出ていきます。
レチノールの場合は体に蓄積するので、ある一定の量を超えた段階で「過剰症」として炎症を起こす可能性があります。
以上のことから、バクチオールはレチノールと同じ効果があり、刺激性や副作用性が少なく、紫外線にあたっても壊れづらいという、レチノールの上位互換と言えます。
刺激性が低いため、「乾燥肌」「敏感肌」の人に向いているアンチエイジング物質です。
レチノール・バクチオール美容まとめ
レチノール
- ピーリング効果
- アンチエイジング効果
- 刺激性・副作用あり
バクチオール
- ピーリング効果
- アンチエイジング効果
- 刺激性・副作用が小さい
海外では、すでに研究結果をもとにしたバクチオール入りの化粧品が流行しており、ニューヨーク街では棚いっぱいに陳列されているそうです。
ただ、日本ではまだバクチオール配合の化粧品は少なく、有名なものは以下の1点のみですね。
レビューもまだそれほど多くなく、使用したことのある人数もまだまだ少ないので、もう少し一般的になってから検討することをオススメします。