【絶望を経験した話】受験期のストレスには対処方法があります

今回は「【絶望を経験した話】受験期のストレスには対処方法があります」を、学年最下位から東工大に合格した筆者の経験をもとに紹介します。最底辺からの難関大挑戦だったため、勉強関係から親子関係から先生関係から友達関係まで、あらゆるストレスを経験しました。

受験勉強がきっかけで、クラスメイトからの激しいイジメにあったこともありました。受験期には日々さまざまな苦悩が生まれます。正直、めちゃくちゃしんどいです。しかし、そのストレスの元にはある程度パターンがあります。この記事を読み進めながら、少しでもいいので一緒に解決していきましょう。

大学受験時に生じるストレスには、大きく分けて2つあります。

人間関係面
  • 家族関係
  • 友人関係
  • 先生関係


勉強面
  • 成績
  • 勉強の満足度
  • 勉強の理解


基本的には、受験期のストレスの原因は上記6つに分けられます。

人間関係面でのストレス対処法

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まずは人間関係面についてどのようなストレスがあるのか、そしてどうやって解消していけばよいのかについて紹介します。

家族関係のストレス例と対処法

ストレス例 ①勉強中に家族が大音量でテレビを見たり大きな声で話たりしている
ストレス例 ②家事やお願い事など家での要望が多くて受験勉強に集中ができない
ストレス例 ③自分の受験にあまり協力的でなくいっさい興味がないように見える
ストレス例 ④合格可能性への過度な心配や勉強内容に関する一方的に指摘にうんざり
ストレス例 ⑤地理的および金銭的な問題で志望大学を諦めさせようとしてくる
ストレス例 ⑥自分の受験に関して親同士が言い争いをしている声が聞こえてくる
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特に受験期間中は家族に対してストレスを抱きやすいです。”受験に対して前向きに応援してくれていない”と感じると、その時点でストレスを感じたり、時には敵かのように感じることもあります。筆者も受験期間中、親同士がよく別の部屋で受験に関して言い争いをしており、その声が聞こえるたびに頭が割れそうなほどイライラしていました。

そして、筆者の場合は特に父親が心配性で、よく「このままでは受からない、勉強方法が悪い、この参考書を買ってきたからやれ」など、一方的に指摘をしてきていました。東工大ではなく東大を目指せと、志望大学についていちゃもんをつけてきたこともありました。

また、当時はセンター試験だったのですが、センター前日の夜にも親同士が言い争いをしており、その声が原因で眠れなかった時には脳の血管が切れるのではないかと思うくらい腹が立ちました

こんな状態が受験中に続くと、本来の勉強以外のところで受験勉強が妨げられてしまいます。なんとかしてこのストレスを解消しなければなりません。しかし、この時に受験生側が取れる対策はたった2つです。

対処法1家族と話し合って理解し合う
対処法2家族との接触時間を減らす

一つ目は、お互いどこにストレスを感じていて、なぜやめてほしいのかをしっかりと伝え合う方法。本当はこの対処法が最も効果的で、一番心の中のしこりも取れやすいです。しかし、このケースを成功させるには、互いに相手の話を最後まで聞き、相手の価値観を受容できるような心の余裕を持ち合わせなければなりません。

受験期ではない普段であれば、これができるご家庭も多いでしょう。しかし、受験期は親側も受験生側も余裕がありません。お互いに相手が嫌いだから反発しているというよりも、本当にどうすればいいかわからない不安で余裕がなくなっているので、なかなかうまくいかないこともあるでしょう。この現象は受験という特殊な環境が人をそうさせているので、人の心ありきでの解決は非常に難しいです。

ポイント

原因は親でも受験生でもなく受験という特殊な環境が人をそうさせてしまっているため環境を基準に考えるとよい

そんな時に試してみてほしいのは、受験期間中は同じ空間にいる時間をすこし減らしてみるという方法。ストレスが溜まる瞬間というのは相手の言動を認識した時です。もしその言動が脳内に入ってこなければ、ストレスを感じることはありません。つまり、同じ空間や近い空間にいる時間を減らせばよいのです。

例えば、勉強をする時は図書館や公民館、カフェなどの家とは別の環境でできるだけ勉強をする。家に帰ってきたらご飯を食べてお風呂に入って寝るだけにするなど、できるだけ家で過ごす時間を減らしてあげると、多少のストレスはあるかもしれませんが、ストレスの総量は減らすことができます。

ポイント

受験期間中は同じ空間にいる時間を減らすためにできるだけ外で勉強して家での接触頻度を下げる

ただ、理解してあげてほしいのは、親も嫌がらせでやっているわけではないということ。じつは、先ほどの筆者の経験談には続きがあります。これは受験期の終盤で母親から聞いた話なのですが、ストレスの種であった父親は、雨の日でも仕事で帰りが遅い日でも、欠かさず近所の神社に通って筆者の合格を祈っていたそうです。

”いつものあの過干渉な行動は、嫌いだからでも見下しているからでもなく、本当に応援したい気持ちが裏目に出てしまっているだけだからね”と。

よく思い返してみると、たしかに欲しいと思った参考書のことを相談した時はすぐに代金を出してくれたし、過剰とはいえ筆者の受験状況もよくあれだけ把握していたなと感じます。関心がなければなかなか自分以外の他人の状況など細かく把握できるものではないので。

こうして、落ち着いて日々の細かな言動を振り返ると、気づくことはたくさんあります。そして、今では親に感謝しかありません。このように、受験期に生じたすれ違いは受験が終われば自然と元通りになります。なので、皆さんも今は安心して受験を最優先してくださいね。

友人関係のストレス例と対処法

ストレス例 ①模試の成績を勝手に見比べられて嫌味を言われる
ストレス例 ②一緒に勉強をしている最中に定期的に邪魔をしてくる
ストレス例 ③自分の志望大学や合格可能性をバカにしてくる
ストレス例 ④自分への嫉妬や見下しなどからか嫌がらせをしてくる
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受験期は、模試の成績に関する他人の発言や、普段の何気ない一言でさえも気に障る時期です。時には勉強をあまりしていない友人の姿を見て腹が立つこともあるでしょうし、時にはネガティブな発言をする友達に腹を立てることもあるでしょう。

筆者の場合は、よく勉強中に話しかけてくる友人に腹を立てたこと、そして嫌がらせや八つ当たりをしてくる同級生に腹を立てたことがありました。前者の方はお願いをすることである程度緩和されましたが、問題は後者の方でした。

詳しい話は冒頭に添付したYouTube動画で話していますが、簡単に一言でまとめると、志望大学がきっかけでイジメを受けていました。おそらく、これまで勉強をしていなかった落ちこぼれが、安直に東工大を目指すと言って勉強し始めたことが、これまで頑張ってきた人たちにとって癇に障ったのでしょう。

マネーキン
マネーキン

この嫌がらせは筆者の成績が上がるまでの間、長期にわたり続いていたので、その間はずっと学校に行く日々が苦痛でしかありませんでした。昔話はこの辺にしておきますが、このように受験期間中は友人やクラスメイトに腹を立てることも少なからずあると思います。そんな時に取れる対処法は以下3つです。

対処法1自分自身の考え方を変える
対処法2相手にやめて欲しいことを伝える
対処法3受験期間中は潔くキョリをおく

受験期間中は自分だけでなく友達も心にも余裕がなくなるので、普段とは違う言動をする人も中には出てきます。そんな時に自分がとれる方法は3つ。自分を変えるか、相手を変えるか、そもそもの関係を一旦断つかのいずれかです。

まずは対処法1についてですが、例えば腹が立つ対象が遊んでいる人や受験を楽観視しすぎている人の場合、これは自分の力で相手を変えるのはほぼ不可能です。なぜなら、相手は価値観も目標も努力の仕方も自分とは異なる赤の他人だからです。この場合は、相手ではなく自分の意識を変えるのが有効です。

例えば、周りが遊んでいることに対して「もっと勉強をしろ」と思うのではなく、「この人たちが遊んでいる中で勉強をガツガツ進めている自分はもっと先まで成長できる」と思うようにする。このように、相手ではなく自分の思考の切り口を変えることで見える景色を変えてみてください。

ポイント

この状況を自分にとってプラスな状況に変えるにはどんな考え方ができるだろうという設問に切り替えてあげると楽しく思考練習ができる

次に対処法2についてですが、例えば勉強中によく話しかけてくる友達や、不快に思うことをしてくる友達に腹を立てている場合、もしかしたら相手は不快感を与えてしまっていることに気づいていないかもしれません。なので、まずはやんわりとその不快な事実と改善してほしい要望を伝えてみてください。もし何度もお願いをしているのに聞いてくれない場合、あるいは聞く意思がまったく見られない場合は、最終形態である対処法3に移行します。

そもそも論ですが、嫌がっていると知ってもなおそれをやり続ける人とは、少なくとも受験期間中はキョリをとってください。貴重な勉強時間を奪われるだけでなく、逆効果になる可能性もあります。受験期間が終われば正常な関係に戻るケースも少なくないので、そのあと関係値を戻すかどうかは最終的に被害者側の意思にもよりますが、今は潔くキョリをとるのがお互いにとっても吉です。

先生関係のストレス例と対処法

ストレス例 ①宿題や学校行事や受験に不必要な授業での内職などに厳しい
ストレス例 ②自分の志望大学に対して不可能だと言い放ってくる
ストレス例 ③自分が志望している大学とは別の大学を強制してくる
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学校の先生や塾の講師とのトラブルは毎年一定数あります。特に、担任の先生が自分の成績に対して過度に口出しをしてきた場合や、志望大学への受験を応援してくれない場合、強いストレスを感じますよね。

ただ、中には本当に根っから嫌味な先生や自分の保身を最優先する先生もいますが、基本的には生徒の将来と確実性を考慮して、生徒の人生のために助言をしてくれているはずです。

その上でですが、やはり受験は自分の人生なので、その自由も責任も自分自身にあります。自分が受けたいと思ったならば、可能性が低くても受ける価値は十分にあるし、自分が1年後を思い描いた時に後悔しそうなら、先生の意見に少しだけ耳を傾けてみるのも一つの手だし、最終的には自分の心を一番に尊重してあげてください。その決心がついた上で先生の言動がストレスになるようであれば、左から右に聞き流して正面から受け取らないようにしましょう。

勉強面でのストレス対処法

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次は勉強面についてどのようなストレスがあるのか、そしてどうやって解消していけばよいのかについて紹介します。

成績のストレス例と対処法

ストレス例 ①勉強をしているのに成績が上がらない
ストレス例 ②周りの受験生よりも成績の伸びが遅い
ストレス例 ③以前よりも成績が下がってしまった
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残念ながら、成績や勉強に対するストレスは成績を上げることでしか解消できません。気を紛らわすために他のことをしていても、勉強から離れて遊びに行ったとしても、どうしても心の奥底で成績への不安が残ります。逆に、成績さえ伸びれば、これまでの成績や勉強に関するすべての悩みは嘘かのように吹き飛びます。

今やるべきこと、今できることは、ただ淡々と勉強をして結果を出すことだけ。もし仮にいま成績が悪かろうと、やることをやれば誰でも伸びるしたとえE判定が続いていたとしても合格可能性はゼロではありません。やりきる覚悟を決めて、勉強と向き合いましょう。

勉強継続のストレス例と対処法

ストレス例 ①毎日毎日いやな勉強をし続けるのがしんどい
ストレス例 ②勉強したい気持ちはあるのに続かない自分に腹が立つ
ストレス例 ③勉強はしているけど周りより集中力が持続できない
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受験時は毎日のできごとがほとんど勉強です。そんな日々を続けていると、唯一の楽しみがご飯時だけということも少なくありません。当然、ストレスは溜まってきます。しかし、これよりももっとつらいのは、勉強したい気持ちはあるのに継続ができないことや、意に反して集中ができないことです。

心ではこうしたいと思っていることができないと、過度なストレスが溜まってしまいます。そんな時は、環境を変えるテクニックが有効です。具体的な方法は以下の記事にまとめています。

勉強理解のストレス例と対処法

ストレス例 ①何分考えても解説がまったく理解できない
ストレス例 ②解説を理解するために時間を使ったのに解決できない
ストレス例 ③いくら勉強しても自力で完答することができない
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勉強を進めていると、解説を読んでもわからない箇所に直面したり、自力ではまったく歯が立たない問題に出会うことがありますよね。じつは、これらは段階によって対策方法が異なります。

学び始め考え込まずすぐに解説を見てそれでも理解できなければすぐに飛ばす
基礎定着5分考えてわからなければ解説を見てそれでも理解できなければ一旦飛ばす
応用練習20分考えてわからなければ解説を見てそれでも理解できなければじっくり調べる
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受験を始めたばかりの学び初めの段階は、そもそも知識がないため知識を頭に入れるところからスタートです。この段階は、いくら考えてもわからないものは分かりません。すばやく解説を見て、それでもわからなければ単なる知識不足なので、先に進んで知識を増やしましょう。

次の段階は、最低限の基礎知識が身についたあとです。この段階の時にわからない問題に直面した場合は、5分だけ考えてみてください。それでもわからなければ、解説を見て理解しましょう。もし解説を読んでもわからなければ、一旦飛ばして次に進んでください。そして、また2週間後くらいに戻ってきて、解説を読み直してみてください。これは新たな知識を入れるという意味合いと、思考をリフレッシュさせる意味合いがあります。これを繰り返していると、わかる瞬間が必ずきます。

最後の段階は応用フェーズです。基礎から標準の知識が身についた後は、1問に対して20分ほど粘ってみてください。これは思考力を鍛える練習につながります。また、このフェーズに来ると基本的に解説を読んでわからないということは起きづらくなるのですが、もしそれでもわからなければ、時間をかけてもよいのでその場で調べて解決するようにしましょう。もし質問できる相手がいれば、自力で調べたのちに潔く聞くというのもよいです。

ストレスを感じるウラの意味

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受験関連でストレスを感じているということは、それだけ受験と真剣に向き合えている証拠です。ただ少しだけ、その対処方法を見失っているだけです。なので、いまちゃんと向き合うことができているんだと実感しながら、あとは自身が置かれているケースに応じて、ストレスへの対処を試してみてください。