今回は高校生向けに、『後悔しない文理選択|受験・大学生活・就職で文系と理系どっちが得?』について紹介します。
現在高校1年生の人は、文系理系どちらのコースに進むべきか決めないといけない時期ですよね。
その選択の仕方によって、今後の学校の授業や受験科目が決まってきます。
また、この時の文理選択の結果によって、受験する大学や学部、将来のキャリアも左右される可能性があります。
今回は、そんな皆さんの将来を左右し得る高校の文理選択のポイントと注意点について紹介したいと思います。
マネー金
目次
”将来やりたいこと”or”好きな科目”がある高校生の文理選択
【将来やりたいことがある高校生の場合】
- 現在の成績は気にせず、やりたいことができるコースに進むべき
【好きな科目がある高校生の場合】
- 現在の成績は気にせず、好きな科目が軸となるコースに進むべき
上記のそれぞれの場合について、以下で詳細に説明します。
将来やりたいことがある高校生の場合
- 『できない』は努力で誰でも克服できるが、『したい』を持っている人は数少ない
- すべての努力や行動、成功の源は『したい』という感情なので、やりたいコースに進むべき
将来やりたいことは決まっているのに、やりたいことができるコースの科目が苦手という人も少なくないと思います。
苦手科目を克服できる気がしないという理由で、そのコースを諦めようと考えている人もいるでしょう。
しかし、現在の成績が原因でそのコースへの志望を諦める必要はないです。
大学受験における成績は、効率的な勉強法☞と必要な勉強時間☞さえ取れば、センスの有無関係なく誰でも上げることができます。
しかし、将来やりたいことは誰でも決まっているわけではありません。
『できない』は努力で誰でも克服できますが、『したい』は誰でも持っているわけではないのです。
そして、すべての努力や行動の源は『したい』です。
なので、すでにやりたいことが決まっている人は、苦手科目のことなどは気にせず、自分の気持ちに従って文理を選択するべきでしょう。
好きな科目がある高校生の場合
- 好きな科目が軸となって『やりたい』ことが見つかるので、その科目のコースに進むと良い
好きな科目がある人は、それが軸となって人生が切り開けてきます。
好きな科目は、他の科目に比べると努力が苦になりません。
そのため、主体的に集中して勉強を進めることができ、そのうち自然と得意な科目になっていきます。
そして、一度好きから得意になれば、『得意を活かした何か』をやりたいと思うようになってきます。
【好きからやりたいことが見つかる】
- 好きな科目
- 得意な科目になる
- 得意を活かした何かをやりたい
こうなれば、今までやりたいことがなかった人も、『したい』がある側の人間の一員です。
つまり、好きな科目がある人の場合も、その科目が強みとなるコースに進むべきと言えます。
大学受験では文系と理系どっちが得する?
- 文理選択に失敗した時に得するのは『理系コースを選んだ人』
ここからは、文系と理系の特徴と有利不利について紹介したいと思います。
別コースへの移りやすさ
- 理系から文系への移動の方が圧倒的に楽
別コースへの移りやすさは圧倒的に『理系から文系』の方が移りやすいです。
理系の中の生物選択ならまだ文系科目に近いですが、物理と化学の理論分野は今までの勉強法とは大きく異なります。
根本の概念を理解する勉強から入らなければならないため、今までそのような勉強に慣れていない日本人は初め苦戦します。
また、理系コースで数Ⅲを学習すれば、数IA・IIBの成績も同時にグンと上がります。
そのため、理系コースから文系コースに移れば、数学力の圧倒的な成長を感じることができるでしょう。
一方で、文系から理系への移動で活かせる科目は国語と社会しかありませんが、国語も社会もそれほど力を入れる必要がありません。
そのため、コスパで考えると理系から文系の方が移りやすいですし、移った時の学力的なメリットも大きいです。
勉強量や偏差値の上げやすさ
- 文系の方が少ない勉強量で偏差値を上げやすい
理系の場合は、文系に存在しない『数Ⅲ・物理・化学』があるのですが、これが非常に膨大な量かつ難関です。
数IIIに関しては、もはやもう1科目追加されるような感覚です。
そのため理系の場合、とにかく難関で膨大な量の演習が必要となります。
また、偏差値は『その集団の中での相対評価』を値として表しています。
そのため、同じ分だけ偏差値を上げようとすると、膨大な勉強量が必要な理系は文系よりも多く勉強しなければなりません。
【例】
- AとBの両方で同じく赤玉比率を1%上げるためには、それぞれどのくらい赤玉を足さなければならない?
A⇒白玉:9個 赤玉:1個 赤玉比率=10%
B⇒白玉:90個 赤玉:10個 赤玉比率=10%
つまり、同じだけ勉強すれば、文系の方が偏差値が上がりやすいのです。
大学(大学院)生活では文系と理系どっちが得する?
- 楽に人生コスパ良く生きていきたいなら『文系選択』した方が得
上記の理由について、以下で詳細に説明したいと思います。
単位の取りやすさ
- 文系の方が理系よりも単位を取得しやすい
これは大学に依りますが、文系大学の方が理系大学よりも単位を取得しやすい傾向があります。
大学で習う学問が直接就職先で役立つことはほぼないので、人生効率だけを重視したい方は文系の方がコスパが良いでしょう。
ゼミや研究の楽さ
- 文系の方が理系よりも圧倒的に楽
これは圧倒的に文系の方が楽です。
そもそも文系のゼミは週に1度や月に1度しかありません。
一方で理系の研究室は毎日朝から晩まであり、土日祝日もないところが多いです。
また、結果が出ないと教授にもひどく怒られます。
そのため、メンタルをやられて休学してしまう人も少なくありません。
また、理系の場合は基本的に大学院まで進学するので、文系の人間よりも就職が2年遅れます。
就職活動では文系と理系どっちが得する?
- 理系の方が文系よりも就職が有利
- 文系職も理系職も両方狙える上に、理系は文系より採用されやすい傾向あり
※理系職は学歴でなく研究力を重視するので、学歴がなくとも有名大手に入るチャンスあり
就職に関しては、圧倒的に理系が有利です。
なぜなら、文系は文系職しか選ぶことはできませんが、理系は文系職と理系職どちらでも選べるからです。
そして、文系職は営業職や事務職以外は『学歴』を重視する傾向がありますが、理系職は『学歴』ではなく『学力(研究力)』を重視します。
そのため、理系の場合はたとえ受験で失敗して偏差値の低い大学に行ったとしても、研究をしっかりしていれば問題はありません。
また、文系職の中でも論理的思考力を多く要する職種の場合、理系を優先的に採用することがあります。
つまり、理系は就活市場では需要が大きいのです。
高校生向けの文理選択の判断まとめ
- やりたいことがある人は、苦手科目のことは気にせずやりたい道に進むと良い
- 好きな科目がある人は、やりたいことがなくても、好きな科目を活かせるコースに進むと良い
- 人生のコスパだけを気にするのであれば、『理系コース』を選んだ方が得する可能性
以上が将来の観点も含めた文理選択の判断方法です。
もし文理の選択に失敗したとしても、実は受験にはあまり影響ありません。
なぜなら、文理のコースを途中で変えて受けられなくなるのは『学校の授業』だけだからです。
受験自体は、どこにでも出願して受けることができます。
そして、受験の合否に学校の授業は必須ではありません。
そのため、もしコース選択を誤っても、自分で参考書で勉強すればいいだけの話なのであまり思い悩まないでください。