今回は『中学受験のメリットとデメリット|中学受験が大学受験に悪影響を与える可能性あり』について紹介します。
子供に中学受験をさせたい親の多くは、子供のためになると思って中学受験を勧めるでしょう。
しかし、実は中学受験は子供にメリットだけでなく、大きなデメリットも与えます。
中学受験の有無は、下手したら高校受験や大学受験の結果にも影響しかねません。
まだ悩んでいる方は、是非今回の記事を参考にしたうえで判断してください。
マネー金
目次
中学受験にかかる費用と始めるタイミング
【費用の目安】
- 通塾した場合:年間70万ほど
- 通塾しなかった場合:年間5万円ほど
【入学後の学費の差】
- 私立中高の学費:年間100万円ほど
- 公立中高の学費:年間50万円ほど
【始めるタイミング】
- 小学5年生から通塾を始める子供が多い
中学受験は、子供自身にそれほど勉強への意欲がないため、親同士の勝負となります。
そのため、コストをかけてどれだけ子供の成績を伸ばすかが成功への鍵となります。
一方で、中学受験の場合は子供を塾に通わせずに親が子供に勉強を教えるというケースもあります。
塾に通わずに親が最後まで教えて、ちゃんと中学受験に成功している家庭も少なくありません。
ただし、子供は親から勉強を教わることを嫌う傾向があります。
この傾向を克服する方法として、『勉強を教える親と、勉強を教えられる子供の関係性の構築』があります。
中学受験のメリット・デメリット
中学受験をすることにおけるメリットとデメリットは以下です。
中学受験のメリット
- 小さいうちから思考するクセを付けることができる
- 結果の大切さを学ばせることができる
- 努力で勝利を勝ち取る喜びを教えることができる
- 受かれば入学後に質の良い授業を受けることができる
- 受かれば入学後に勉強におけるライバルを獲得できる
高校以上の勉強はどちらかというと『多くの知識を如何に組み合わせて活用するか』が鍵となってきます。
一方で、中学受験の勉強は『少ない知識を基に如何に柔軟に発想できるか』が鍵となってきます。
例えるならば、中学受験は昔のような発明家が多かった時代、高校受験は現代の技術者が多い時代ですね。
このように、中学受験には子供の地頭を鍛える効果があります。
また、たとえ中学の受験とはいえど、受験は受験です。
そのため、情けなどは一切なく、落ちる時は落ち、受かる時は受かります。
子供のうちからこれを経験できれば、結果を出すことが如何に重要なのかを学ぶことができるでしょう。
中学受験のデメリット
- 中学受験では勉強を強制されがちなので、勉強嫌いになる可能性あり
- 親や塾の講師など、周りの評価の目を気にする子供になる可能性あり
- 受験に失敗した時に、後々失敗を恐れる子になる可能性あり
- 中学受験しない子に比べて、莫大な費用がかかる
- 私立の中高一貫校の場合、どこまでも怠けて落ちこぼれる可能性あり
中学受験では多くの場合、子供の勉強への意欲に関わらず、強制的に親や塾の講師が勉強をさせる傾向があります。
特に、中学受験の場合は小学校における受験割合もそれほど高くないです。
そのため、周りの子供が遊んでいる中で自分だけ望まない勉強をしなければならないとなると、勉強嫌いになる可能性があります。
つまり、周りからの強制力が働かなければ勉強できない子供になる可能性があるのです。
子供にとってメリットの方が大きければいいのですが、デメリットの方が大きいとなると、中学受験をさせる意味がなくなります。
ただでさえお金と時間がかかるので、よく考えてから判断すると良いでしょう。
中学受験が高校受験や大学受験に及ぼす影響
中学受験は、高校受験や大学受験にどのように影響してくるのでしょうか。
中学受験が高校受験に及ぼす影響
- 中学受験に失敗した場合、高校受験の本番で自分に自信を持てなくなってしまう可能性
- 中学受験に成功した場合、高校受験をパスするので基礎学力が定着しなくなる可能性
中学受験での失敗は、小学生の若い心に大きなダメージを残します。
『遊ぶのを我慢してまで勉強したのに、その努力は報われなかった』という現実は、小学生にはショックが大きいでしょう。
下手すると、失敗を恐れてトライできない人間になってしまう可能性があるということです。
しかし、実は中学受験失敗組よりも中学受験成功組の方が危険です。
中高一貫校に進学すると、基本的にはエスカレーター式に自然と進学ができます。
そのため、怠けようと思えばいくらでも怠けられます。
高校受験が中学の範囲を網羅的に復習している一方で、中高一貫校組は怠けているとなると、その学力の差は歴然でしょう。
私の通っていた中高一貫校でも、やはり高校受験での編入組の方が圧倒的に成績が良かったです。
中学受験が大学受験に及ぼす影響
- 中学受験に失敗した場合、大学受験本番で自分に自信を持てなくなってしまう可能性
- 中学受験に成功した場合、エスカレーター式に進学できるので、大学受験時まで怠けてしまう可能性
- 中学受験に成功した場合、進学校に所属しているという驕りから、自身の学力を客観的に把握できなくなる可能性
先ほど説明したように、中学受験に成功して中高一貫校へ進学した組は、高校受験組よりも学力が圧倒的に劣る傾向があります。
最終的な目標が『高校受験』なら、努力せずして高校入学を勝ち取れる『中学受験組』の方が良いのでしょう。
しかし、子供に中学受験をさせる親の多くは、『大学受験』が最終目標です。
すると、中学受験に成功して楽して高校に進学した組は、不利なスタートを切ることになります。
皮肉な話ですが、中学受験組は最終目標である『大学受験』に出遅れてしまう傾向があるのです。
中学受験は子供の成長において良いものとは限らない
【中学受験のメリット】
- 思考するクセを小さい頃から獲得できる
- 結果が重要な勝負の世界を経験できる
- 合格できれば不良が比較的少ない学校に行ける
【中学受験のデメリット】
- 中高一貫校に入ると怠ける可能性が非常に高い
- 高校受験組よりも学力が劣る傾向あり
- 変に慢心して大学受験に出遅れる生徒も多い
【注意点】
- 学校の授業の質は大学受験には関係ないので進学校である必要は一切ない
- 周りの勉強環境は、勉強にやる気のある生徒にしか意味がない
周りに勉強している生徒が多いという中高一貫校の環境そのものが重要という考えもあるでしょうが、これは否です。
なぜなら、中高一貫校こそ周りに必死で勉強している生徒は少ないからです。
また、周りが勉強していようと、本人に勉強へのやる気が芽生えていなければ、意味がありません。
勉強に対する価値を本人が感じていなければ、たとえ成績最下位を取ろうと何も感じないからです。
それならば、なにも学費が高い中高一貫の進学校である必要はありません
是非、何を目的として子供に中学受験をさせたいかを再考したうえで判断してみてください。