【成績UP】模試の正しい復習法|解き直しだけでは無意味

今回は「【成績UP】模試の正しい復習法|解き直しだけでは無意味」について、学年最下位から東工大に合格した筆者の経験をもとに紹介します。受験勉強において模試の解き直しは必須ですが、じつは解き直しだけで終わっていては無意味なのです。せっかく解き直しの時間を設けたのに無駄になってしまうと非常にもったいないので、この記事の内容をもとに模試を有効活用して、成績を大幅に上げていきましょう。

直しだけでは知識が定着しない
直しの問題だけでは量が少ない

大学受験における模試は、基本的に重要で頻出の問題を中心に出題します。そういう意味では、早急に身につけなければならない問題とも言えます。では、解き直しだけでそれが可能なのかというと、直しだけでは実現できません

❶ 直しだけでは知識が定着しない

注目

模試直しが一度きりの作業になりがち

模試の直しというと、多くの受験生が一度直しただけで満足して終わります。これではせっかく克服するべき弱点がわかっても定着しないので、また次の模試で同じ失敗をしてしまいます。

模試の直しを毎回しているのに点数につながらないという受験生はこのケースに該当する場合が多いです。ただ、このケースに関しては自分自身で解き直しの回数と反復頻度を調整すれば解決できるので、以下を参考に今後の模試直しを修正してみてください。

ポイント

ここ毎回の模試で間違えた問題をストックして定期的に反復演習をすることで定着可能

❷ 直しの問題だけでは量が少ない

注目

模試直しだけでは問題が少なすぎる

1つ目の「解き直しによる間違えた問題の定着」に関しては自身の裁量で解決ができましたが、こちらに関しては「模試を利用して自分の苦手を洗い出す」方法のため、解き直しのみでは解決ができません。こちらの方法を最大限に活用するためには、複数の模試結果を参考に苦手の傾向を分析する必要があります。

つまり、1つの模試とにらめっこをするだけではもったいないということです。では、苦手の傾向を分析する具体的な手順を以下に示したので、一通り目を通してみてください。

手順1毎回の模試結果と回答をストック
手順2模試結果から失点が大きい単元を把握
手順3失点が大きい単元順に優先順をつける
手順4失点が大きい単元順に参考書を見返す
手順5見返す中で理解が浅い問題を反復演習
左スワイプで全体表示

この❷で紹介した5つの手順が、模試の解き直しに加えてやってほしい+αの内容になります。では、次の章では❶をさらに深ぼって、正しい模試の解き直し方法を紹介します。

模試の正しい復習方法

ソース画像を表示

ここでは、英語・数学・物理・化学の具体的な模試の復習方法を紹介します。ただし、以下の6手順はどの教科でも共通ですので、その前提で頭に入れておいてください。

失点理由の特定

自身の回答と問題の解答を見比べて失点理由を特定

問題の解き直し

解答を読んで理解できたら間違えた問題の解き直し

ノートにストック

間違えた問題のコピーをとり切りとってノートに貼付

参考書で類題演習

間違えた問題の類題が参考書で見つかったら解いてみる

問題の反復演習

1週間後と3週間後にノートに貼った間違えた問題を解き直す

模試における失点原因

f:id:tokiotokonanawariG1:20191215134254j:plain

各教科の模試における失点原因にはある程度パターンがあります。その原因を見つけるコツは「失点につながった最も大きな原因はなにか」という視点で間違えた箇所の回答と解答を見比べることです。もし自身で失点原因が思い当たらない場合は、以下を参考にしてみてください。

英語における失点原因の例

✔︎英単語の知識不足
✔︎英熟語の知識不足
✔︎英文法の知識不足
✔︎頻出構文の知識不足
✔︎複雑な文章の読み慣れ不足
✔︎長文の速読練習不足
✔︎解き方ルールへの慣れ不足

英単語、英熟語、英文法、頻出構文がわからず失点した場合は、それぞれ単語帳、熟語帳、文法参考書、英文解釈の参考書で確認をすればよいのでわかりやすいでしょう。では、他の失点原因だった場合はどうでしょうか。

複雑な文章の読み慣れ不足の場合は、単語や熟語、構文などは知っているけど、文章内での組み合わせ方が複雑すぎて訳が曖昧になるケースです。このケースは、今の自分の実力よりも少し難易度の高い英文解釈参考書を用意して学習することで解決ができます。

長文の速読練習不足の場合は、解き終わった長文問題の英文を自力ですべて訳して、そのあと意味をとりながら音読をする練習を反復することで解決につなげることができます。

解き方ルールへの慣れ不足の場合は、例えば英文自体は読めているけど、選択肢を選ぶ時に国語力的な意味で別の選択肢を選んでしまうケースです。このケースは、本文に書いていないことまで推測して深読みしすぎることが失点原因になりやすいので、一度国語の評論対策などを挟んでみると効果的です。

数学における失点原因の例

✔︎公式の知識不足
✔︎解法パターンの知識不足
✔︎丸暗記で止まっている
✔︎知識の組み合わせ経験不足
✔︎ケアレスミス

公式や解法パターンがわからずに失点した場合は、参考書の基本例題の知識がまだ定着していない可能性が高いです。自力で確実に解けるように反復し直した方がよいでしょう。

丸暗記で止まってしまっている場合は、参考書演習の時は解けるけど、模試になると完答できなくなるケースが該当します。類題のように数値や文章を変えられて解けなくなるのは、知識の暗記はできているけどまだ十分に理解まではできていない場合が多いです。ぜひ別の参考書や類題演習などで、丸暗記になっていないかどうかを確認してみてください。

知識の組み合わせ経験不足は、いわゆる応用力が身についていないケースです。この場合は、今の自分よりやや難易度の高い参考書を用意して、1問に対してじっくり時間を使って考える練習をしてみましょう。

ケアレスミスが原因の場合は、以下の記事で詳しく紹介しています。また、数学の偏差値を39から70まで上げるための勉強法と参考書ルートを詳しく紹介した記事も2つ目につけておきます。


物理・化学における失点原因の例

物理と化学の失点原因は数学の場合のそれと同様です。もし勉強法がわからない場合は、以下の記事にて偏差値39から70まで上げた勉強法を紹介しています。


模試の復習をしなかった末路

ソース画像を表示

じつは、筆者は受験生になってからしばらくの間、模試の復習をいっさいしていませんでした。偏差値39の状態から受験を始めたため、模試の解き直しよりも参考書での基礎固めを優先したかったからです。最初のうちは、参考書演習だけでも成績は順調に上がっていました。

ところが、ある時を境に成績がまったく伸びなくなってきたのです。参考書を反復しても、次の新たな参考書に移っても、成績が上がらない時期が続きました。おそらく、皆さんもこの伸び悩み時期を経験したことがあるでしょう。どうして勉強しても勉強しても伸びないのか。じつは、筆者はこの原因に薄々気づいていました。

その原因というのが、模試の直しと復習。気づいていたのにやらなかった理由は、当時の筆者はその効果をどこか疑っており、かつどうしてもめんどくさかったからです。こうして、嫌なことから目を逸らして参考書演習ばかり重ねていたのですが、それからしばらく成績が上がることはありませんでした。

周りが伸びている中で自分だけは伸びない。こんな状況が続き、さすがにこのままではまずいと思い、避けていた模試の直しと復習を片っ端から行うことにしました。すると、少し経った頃から伸び悩んでいた成績が徐々に伸びてきました。見たことがある問題も増え、自力で完答できる割合も増えてきました。筆者の成績が大幅に伸び始めたのはそれからです。

この模試の直しと復習が、成績の大幅成長につながったのです。後悔するまで放置していた筆者が言うのもなんですが、直しと復習は本当に大切です。特に成績が伸び悩んでいる人は、筆者を反面教師にして胸に刻んでおいてください。