今回は『【成績UP】大学受験の模試の正しい復習法|解き直しだけでは無意味』について紹介します。
大学受験において模試の解き直しは重要ですが、実は解き直しだけで終わっていては無意味になってしまいます。
せっかく解き直しをしたのにそれが無駄になってしまうのはもったいないので、是非ここに+αの方法を追加しましょう。
マネー金
目次
大学受験においては模試を解き直すだけでは意味がない理由
- 模試の解き直しの知識が頭に定着しないから
- 模試の解き直しの問題だけでは知識が少なすぎるから
大学受験における模試の構成の特徴
- 膨大な問題の中から出題
- 比較的頻出の重要な問題を選択
模試には、大学受験の中でも比較的重要で頻出の問題が出されています。
そのため、模試で自分が解けなかった問題は、今の自分が早急に身に着けなければならない問題とも言えます。
つまり、今の自分に抜け落ちている知識の弱点を表してくれるものが模試の結果なのですね。
ゆえに、模試の解き直しは弱点克服の意味、成績向上の意味でも非常に重要なのです。
大学受験における模試の解き直しの弱点
- 一つの模試の解き直しが一度きりの作業になりがち
- 模試の解き直しの問題が少なすぎる
1つ目の弱点に関しては、本人が気合で何度も定期的に解き直せば解決できます。
しかし、2つ目の弱点に関しては、模試の解き直しだけでは克服できません。
『模試で間違えた問題×模試の回数』がそれほど多くないため、弱点を克服するほどの問題演習に至らないのです。
模試の解き直しにおける1つ目の弱点、そして2つ目の弱点両方を克服できれば、最高の勉強素材となります。
上手く活用できれば、最も効率的に成績を伸ばすための材料とも言えるでしょう。
模試の正しい復習方法の紹介(英語・数学・物理・化学)
どの科目においても、以下の復習の流れは共通です。
- 単元別に模試の結果を確認して失点単元を特定
- 自身の回答と問題の解答を見比べて失点理由を特定
- 解答を読んで理解出来たら、間違えた問題の解き直し
- 間違えた問題のコピーを取り、テスト直し用のノートに間違えた問題のコピーを切り取って貼り付ける
- 参考書で間違えた問題の類題や失点した単元の復習をする
- 1週間後と3週間後にテスト直し用のノートに貼った間違えた問題を解き直してみる
英語の模試の復習方法
【①失点単元の特定】
- 『単語問題』『文法問題』『英作問題』『長文問題』『リスニング』のどれで大幅失点したのかを把握
【②失点理由を特定】
≪単語問題≫
- 知らなかったのか
- 別単語と勘違いしているのか
≪文法問題≫
- どの単元の文法かを特定して、間違えた文法問題の原理が理解できるか確認
≪英作問題≫
- 単語や熟語が分からないのか
- 文法が分からないのか
- 日本語の言い回しの変換ができなかったのか
≪長文読解≫
- 速読力が足りない
- 精読力が足りない
- 単語力が足りないかを確認
≪リスニング≫
- 速度についていけないのか
- 発音が聴き取れないのか
- 知らない単語があるのか
【③解き直し】
- 解答を読んで理解してから、再度自力で解いてみる
※解答を読んで理解できない場合はこの過程を飛ばすこと
【④問題のノートへの貼り付け】
≪単語問題≫
- 単語帳に同じ単語があれば付箋を貼る、なければテスト直しノートの単語欄を作りそこに記載
≪文法問題≫
- 問題の文丸ごとノートに貼り付け
≪英作問題≫
- 問題の英作部分のみ貼り付け
≪長文読解≫
- 英語の長文+間違えた問題のみ貼り付け
≪リスニング≫
- なし
【⑤参考書で演習】
≪単語問題≫
- いつも通りの覚え方と勉強の仕方で良い
≪文法問題≫
- 文法の参考書で多く間違えた文法の単元を読み直し
≪英作問題≫
- 単語が原因の場合は単語帳
- 文法が原因の場合は文法参考書でその文法の単元の読み直し
- 日本語の言い回しが原因の場合は英作文参考書で英作練習
≪長文読解≫
- 速読力が足りない場合はリスニング練習(シャドーイング練習)
- 精読力が足りない場合はレベル別の精読練習
- 単語力が足りない場合は単語帳
≪リスニング≫
- 速度についていけない場合はディクテーションとシャドーイング練習
- 知らない単語がある場合は単語帳
【⑥時間をおいて解き直し】
- ノートに貼り付けた模試の問題を1週間後と3週間後に再度解き直し
※最も失点の大きかった単元の参考書での復習時間を多めに取ると良い
参考書やリスニングの練習方法等、詳しい英語の勉強方法に関しては以下の記事をご覧ください。
数学の模試の復習方法
【①失点単元の特定】
- 数IA,IIB,IIIのうちのどの単元での失点が多いかを把握
【②失点理由を特定】
- 公式を知らないのか
- 発想や解法が違ったのか
- 計算が遅くて間に合わなかったのか
- ケアレスミスなのか
【③解き直し】
- 解答を読んで、理解できればそのまま自力で問題を解き直してみる
※解答を読んで理解できなければ、その問題の単元を最初からやり直す必要がある
【④問題のノートへの貼り付け】
- 間違えた問題をコピーして切り取ってテスト直し用のノートに貼る
※計算ミスや問題の読み間違え(3と8を見間違えた等)で失点した問題は貼らなくて良い
【⑤参考書で演習】
- 最も失点した単元は、参考書でその単元を最初からやり直してみる
- 解答を読んでも分からない単元は、参考書でその単元を最初からやり直してみる
- 公式を知らない場合は、参考書で公式の原理を確認してから、その公式を用いた問題演習をする
- 発想や解法が違っていた場合は、参考書でその単元を最初からやり直してみる
- 計算が遅い場合は、毎日15分ほど計算問題を解く練習をする
【⑥時間をおいて解き直し】
- テスト直し用のノートに貼った模試の問題を1週間ごと3週間後に解き直してみる(1問につき3回〇が付くまで続ける)
※最も失点の大きかった単元の参考書での復習時間を多めに取ると良い
数学は、公式と基礎的な解法パターンを暗記して身につければ、自然と応用の発想ができてくるようになる科目です。
そのため、参考書演習が非常に重要になってきます。
数学の参考書や詳細な勉強法は以下の記事に載せているので、以下の記事をご覧ください。
物理の模試の復習方法
物理の模試の復習方法は数学と同じです。
一つだけ異なるとすれば、数学の場合は問題演習だけでも応用力はついてきますが、物理に関しては原理をしっかりと理解していなければ応用力が付きづらいです。
そのため、解答を見て分からない点があれば、原理を学べる参考書を読み返してください。
参考書や勉強法の詳細は以下の記事にまとめているので、以下の記事をご覧ください。
化学の模試の復習方法
化学も基本的には数学や物理と同じですが、唯一異なる点があります。
それは、無機化学や有機化学に多い『暗記項目』の存在です。
理論化学の場合は、物理のように原理の理解と問題演習が大切になってくるので同じ復習方法なのですが、無機化学や有機化学の場合は英単語のようにただ覚えるだけのものがあります。
ただ、英語とは違い、便利な単語帳のようなものはあまりないので、自分で作る必要があります。
化学の模試で失点した暗記項目は、単元別にテストノートにリスト化してまとめてください。
後で見返したときに、自分が覚えていない暗記項目を一度に確認できるので、試験や入試直前にものすごく役立ちます。
化学の参考書や勉強法の詳細は以下の記事をご覧ください。
模試の正しい復習を行なえば本当に成績が伸びる話
実は、私は受験生になってから数か月間、模試の直しを一切していませんでした。
偏差値39の状態から受験を始めたため、模試の解き直しよりも参考書での基礎知識固めを優先したかったからです。
最初のうちは、参考書演習だけでも成績が順調に上がっていました。
ところが、ある時を境に成績が伸びなくなってきました。
おそらく皆さんもこの伸び悩み時期を経験したことがあるでしょう。
参考書を反復しても、次の新たな参考書に移っても、成績が上がらない時期が続きました。
私は、この伸び悩みの原因がテスト直しを怠っていることであると薄々気づいていました。
しかし、面倒くさかったため行動には移しませんでした。
原因は分かりつつも模試の直しはせずに参考書演習ばかりしていました。
しかし、演習を重ねても重ねても、成績が上がることはありませんでした。
周りの成績が徐々に上がってきている中、自分だけ取り残されていきました。
流石にこのままではまずいと思い、嫌で避けていた模試の直しを片っ端から行ないました。
すると、少し経ったあたりから、徐々に止まっていた成績の伸びが始まりました。
模試でも、見ただけで ”あぁ、これは前々回の模試の類題だ” と分かる問題が増えてきました。
それからは、今まででは想像ができないくらい成績が伸び始めました。
テスト直しを怠っていた私が言うのもなんですが、テスト直しは本当に重要です。
特に、成績が伸び悩んでいる人は胸に刻んでください。
これをするのとしないのとでは、かなり違います。
一見テスト直しは面倒に見えますが、同じだけ成績を上げようとすると、参考書演習だけの時よりもテスト直しをした時の方が圧倒的に楽です。
是非、私を反面教師にしてテストや模試の復習をしっかり行ってみてください。