今回は、大学受験生向けに「数学の成績が伸び悩んだ時にするべきこと3つ」について紹介したいと思います。
数学はコツコツ勉強していても、必ずどこかで成績が伸び悩む瞬間が来ます。
数学の成績の伸び悩みは誰でも経験することなので、それほど思い悩むことはありません。
とは言っても、出来るだけ早くスランプから脱したい気持ちもありますよね。
そこで今回は、数学でスランプに陥った時の対処法を東工大に逆転合格した私が紹介したいと思います。
今回の記事を動画で見たいという方は以下のyoutube動画をご覧ください。
目次
大学受験レベルの数学にセンスは関係ない
数学が苦手な方や数学の成績が伸び悩んでいる方は一度は思うのではないでしょうか。
【スランプ時の悩みの例】
- 周りの人はすぐに数学の成績が伸びたのに、自分はなかなか伸びない
- 努力を続けているのに成績が伸び悩むのは、センスがないからなのか
自分だけ成績が伸び悩んだり、結果が出ない時期が長かったりすると、自分の数学のセンスを疑いたくなりますよね。
私も数学の成績が伸び悩んだり、どんなに対策をしても応用問題ができなかったりして自分の数学センスのなさを疑った時期がありました。
しかし、実は大学受験レベルの数学にセンスは関係ありません。
超難関大学の超難問を完答しようとするのなら話は別ですが、「合格するための数学」にセンスは関係ないです。
もし数学の成績に差があるとするならば、それは「演習量」と「勉強の仕方」に差があるのです。
逆に言えば、この2つさえしっかりと固めていれば、誰でも数学の成績を上げることができます。
やり方次第では、今の状態から偏差値を30上げることも可能です。
数学の成績がスランプに陥る原因3つ
数学の成績が伸び悩む原因は以下3つです。
- 知識不足
- 計算力不足
- 解ける気になっている
それぞれについて、分かりやすく詳細に説明します。
1.知識不足
- 数学は問題の種類が多いので『自分の解ける問題』と『テストで出題される問題』のマッチ率が低い
- 解ける問題を増やせば『模試で出題される問題』と『解ける問題』のマッチ率が上がるので、成績が伸びる機会増加
- 『解ける問題』と『出題される問題』のマッチ率を増やしていくことが、最終的な成績の大幅アップにつながる
【マッチ率の例】
- あなたが100種類ある数学の問題のうち、10個を完璧に解けるようにしたとします。
- そして、試験には100種類のうち10個の問題が出題されるとします。
- もしあなたが解けるようにした10問がそのまま運よく試験に出題されたとしたら、あなたは100点取ることができます。
- しかし、あなたが解けるようにした10問が一つも出題されなかったら、あなたは0点です。
今回は全部で100種類の問題しかないという設定でしたが、実際の受験数学の場合は数えきれないほどの問題の種類があります。
そのため最初のうちは、解けるようにした問題が運よくピンポイントで出題されない限り、点数が伸びることはほとんどありません。
これが、数学の成績が勉強量に比例して伸びない理由です。
単純に自分の解ける問題と出題される問題がマッチする確率が低いということですね。
これを解決するためには、解ける問題を増やしてどれが出題されても解けるようにする必要があります。
逆に、解ける問題を増やすことさえできれば、確実に数学の成績は伸びます。
そのため、いくら勉強してもしばらく成績が伸びないのは当然のことなので、何も焦る必要はありません。
2.計算力不足
- 問題の反復回数不足により、計算に意識が向かなくなる
【計算ミスの例】
- 解けるようにしたばかりの問題が試験に出たとします。
- すると、あなたは完答をするために一生懸命解法を思い出しながら解くことでしょう。
- この時、あなたは解法を思い出すことに集中をしてしまい、計算に注意を払うことができなくなります。
- これが計算ミスの原因になります。
もちろん、落ち着いて時間をかけて見直しをすればこの計算ミスを回避することができますが、一生懸命解法を思い出しながら問題を解いている時点で時間にそれほど余裕はないでしょう。
そのため、問題を解き慣れていない段階では、計算ミスがつきものとなってきます。
実際、解き慣れている問題やよく見かける問題などではあまり計算ミスをしないと思います。
つまり、計算ミスをなくすためには、反復演習による解法の定着と慣れが必要なのです。
特に、問題の知識が増えてきた時が要注意ですね。
問題知識は広がった一方で反復回数が少ないため、解ける問題を急いで解いた結果、計算ミスが起きてしまいがちです。
3.解ける気になっている
- 同じ問題を自力で最後まで3回解けるまでは理解していると言えない
問題集の問題と解法を読んで理解して、それで解ける気になっていないでしょうか。
「理解すること」と「最後まで自力で解けること」は全く違います。
理解した気になっていても、いざ問題を解こうとすると「あれ?どうだっけ?」なんてことはざらにあります。
問題は「理解してOK」ではなく、「自力で完璧に3回解けて初めてOK」です。
2回でもダメです。同じ問題に3回〇がつくまで甘えずに解き続けてください。
これができて初めて「自力で最後まで解けるかもしれない」状態です。
数学の成績が伸び悩んだ時にするべきこと3つ
数学の成績が伸び悩む原因は先ほど紹介した3つであることがほとんどであり、それを解決するためには以下の行動が必要です。
1.知識不足への対策
- テスト直しを毎回必ずする
- テスト結果で点数が低い単元を特定をし、参考書で間違えた問題の類題を3問解くようにする
問題知識をつけることで知識不足は解決できますが、数学の問題の種類は無数ともいえるほど多いです。
そのため、受験期間だけですべての問題を網羅することはほぼ不可能です。
そこで、効率よく問題知識を広げる方法が以下の2つです。
- テスト直しをすること
- テストで苦手分野を特定し、基礎から反復すること
テストというのは、今の自分に身についていない問題や弱点を教えてくれる、最高の参考書です。
テストを活用するか活用しないかで、今後の数学の成長は大きく変わってくるでしょう。
テストをうまく活用できない人は、いくら努力をしてもなかなか成績が伸びません。
2.計算力不足への対策
- 計算ミスをしないように意識しながら演習を続ける
- そのうちミスを抜ける時が来るのであまり心配しないように
- 慣れるまでは暗算を減らして計算式を書くようにする
計算力不足への対策は、継続して演習とテスト慣れするしかありません。
計算ミスをしないように意識しながら勉強を続けていれば、そのうち計算ミススランプから抜ける時が来ます。
少しでも改善したい場合は、暗算の量を減らして、しっかりと書いて計算することをオススメします。
私も、どうしても計算ミスがなくならない時期がありました。
しかし、とにかく計算ミスをしないように意識しながら問題を解き続けていたら、ある時から計算ミスがほとんどなくなりました。
3.解ける気になっていることへの対策
- 「理解している」で終わらず、同じ問題に3回〇がつくまで繰り返し解く
これは先ほども記載したように、同じ問題に3回〇がつくまで解き続けてください。
「理解している」ことと「完答できる」ことは全くの別物です。
正しい数学の演習の仕方に関してはこちら☞の記事に記載しています。
4. まとめ
【結論】
- 数学の成績が伸び悩むのは当然の現象なので落ち込まずに演習を続けること
【伸び悩んだ時期にすること】
- テスト直し
- テストで間違えた問題の類題を3問解く
- テストで失点している単元の見直し
- 問題は「理解している」で終わらず「3回〇がつくまで演習」する
- 計算ミスによる失点は演習を続けていると抜け出す時がくる
伸び悩むのは誰もが通過する道です。
この伸び悩んだ時期にどのような行動をするかで、その後の数学の伸び率に影響してきます。
成績が伸び悩むことほど不安になることはないですが、是非落ち込むことなく、ただ淡々と毎日の演習をこなしてみてください。
抜け出すまでのスランプ期間としては、大体2か月~半年ほどですかね。
それまではとりあえず諦めずに演習を続けてみてください。
努力の成果が必ず成績に現れてくるはずです。