今回は「花王が開発したファインファイバー技術の人工皮膚の使用用途4つと注意点」について紹介したいと思います。
この「ファインファイバー技術」というのは、1μm以下の細さの糸を噴射して肌上に極薄の膜を作る、という技術です。
1μm以下の薄さとは、いったいどのくらいの薄さなのでしょうか。
皆さんは最近話題になった「美肌菌」をご存じですか?
美肌菌は皆さんの顔の皮膚の表面に存在している善玉細菌です。
美肌菌は「表皮ブドウ球菌」という名前の細菌なのですが、この細菌の大きさが大体2~3μmです。
普段肌上に存在している細菌なんて小さすぎて一切目に見えませんよね?
今回花王が開発したファインファイバー技術の人工皮膚は、その小さすぎて一切目に見えない細菌よりも3倍以上薄い、ということです。
相当な薄さですよね…ここまで薄い必要があるのかというほどの薄さです。ゆえに、本当に素晴らしい技術とも言えます。
では、この極薄ファインファイバー人工皮膚にはどのような効果やメリットを期待できるのでしょうか。
今回の記事はこんな方にオススメ
・花王の開発したファインファイバー人工皮膚って?
・ファインファイバー人工皮膚はどうやって使うの?
・なにか使う際の注意点とかってあったりするの?
目次
1.ファインファイバー人工皮膚の目的
ファインファイバー技術の人工皮膚は、肌表面に薄膜としてくっついて馴染みます。
そのため、元からの自分の天然皮膚の上にさらにもう一枚、新たな人工皮膚が生じる形になります。
このように、肌の上に新たに薄い皮膚を形成することができる技術であるため、その用途は多岐にわたります。
現段階での花王のファインファイバー人工皮膚の利用目的としては、以下が挙げられます。
~ファインファイバー人工皮膚の用途~
■肌の保湿
■日焼け防止
■シミ隠し
■医療用絆創膏の代替
このように、美容分野だけでなく、医療分野への応用も期待されています。
また、肌の保湿や日焼け防止用途に関しては、化粧水や日焼け止めを肌上に塗布した状態で、その上からファイバー人工皮膚を噴射することで、効果をよりアップさせることができると考えられています。
2.ファインファイバー人工皮膚の今後の応用
前述の通り、ファインファイバー人工皮膚の用途は多岐にわたります。しかし、これからさらにその用途は広がっていくでしょう。
少なくとも今人間の肌上に存在するものには、応用できる可能性が高いでしょう。例えばですが、今後以下のような応用例が出てくるのではないでしょうか。
~人工皮膚の今後の発展~
■人工皮膚への化粧
■入れ墨等を隠す
■乾燥肌対策
今後は医療分野はもちろん、そしてそれ以上に美容分野に応用されてくることが考えられます。
【人工皮膚への化粧】
例えば、現在の女性の化粧は、肌上に直接塗布するものとなっています。そのため、ファンデーションによる肌刺激により、肌荒れをしてしまう傾向が見られます。
また、化粧を落とす際も、クレンジングという洗浄力の高いもので肌上を洗浄しなければならないため、肌の有用成分も一緒に洗浄されていってしまっています。
そこで、今回のこのファインファイバー人工皮膚を肌上に噴射し、その上から化粧をしてみるとどうでしょう。
人工皮膚自体の刺激性が低ければ、化粧による肌荒れを防げます。
また、人工皮膚上に化粧をしているので、化粧を落とす際は人工皮膚ごと肌上から剥がせばクレンジングをする必要はありません。
【入れ墨等を隠す】
これは化粧の応用です。ファインファイバーの極細糸自体を肌色で作成し、そのファインファイバーを入れ墨上に噴射して人工皮膚を形成することで、入れ墨を隠すことができます。
これは、一度入れてしまったはいいけど、温泉もいけないし後悔しかない…と嘆いている人には向いているでしょう。
【乾燥肌対策】
肌が乾燥しやすい人は、そもそもの肌上の角質層が不安定なのが原因です。角質層が不安定であるため、水分が逃げだして蒸発しやすくなっています。
つまり、肌上の水分の蒸発のしやすさが乾燥肌の原因です。
そのため、ファインファイバー人工皮膚により皮膚をコーティングしてあげれば、この水分の蒸発を防ぐことができ、乾燥肌を改善することができるかもしれません。
以上のように、今後このファインファイバー人工皮膚は、美容分野への発展もしていくと思われます。
ただ、そこそこな値段がするため、芸能人やユーチューバー、インスタグラマー等が主なターゲット層になるのではないでしょうか。
おそらくこの商品を購入してやってみた動画や解説動画を載せればある程度のアクセスは見込めると思います。
使用方法は考えれば考えるほど広がりますからね。
3.ファインファイバー人工皮膚の注意点
ファインファイバー技術の人工皮膚は発想性も応用性も優れており、今後確実に需要が伸びてくる商品であると考えられますが、注意点があります。
~注意点~
■万人の肌に合わない可能性
■剥がす際の刺激
■目の周りは使えない
【万人の肌に合わない可能性】
やはり、肌上に異物を噴射する技術であるため、長時間の使用で肌が炎症を起こす可能性も皆無ではありません。
基本的に人間の肌は、本来肌上に存在している物以外は拒絶しようとします。
極細の糸状ファインファイバーの成分がどれだけ人肌の成分と近しいのかにもよりますが、敏感肌の人等には多少影響があったとしてもおかしくはありません。
【剥がす際の刺激】
こちらは絆創膏と同じ原理です。ファインファイバー人工皮膚はある程度肌に接着するため、剥がす際に多少肌へ刺激を与えます。
この刺激がどれだけ肌に影響を与えるのかは定かではありませんが、少なくとも絆創膏を剥がすときと同じくらいの刺激はあるのではないでしょうか。
肌上には人間本来の有用物質がたくさん存在します。
肌環境を整えてくれる「脂肪酸」の存在であったり、乾燥や外敵から肌を守っている「グリセリン」の存在であったり、皮脂や角質であったり、美肌に貢献する「美肌菌」であったり。
人間の肌には、これほども多くの有用物質が存在しているのです。この有用物質は想像以上に簡単に落ちます。ぬるま湯で顔を数回ゆすぐだけでも、落ちていきます。
そのため、ファインファイバー人工皮膚を剥がす際に、これらの有用物質も同時に剥がれていき、肌の表層が荒れてしまう可能性も0ではないと考えられます。
【目の周りは使えない】
これは単純な理由です。目の周りはまつげや眉毛があるため、ファインファイバー人工皮膚を目の周りで作ると、毛と人工皮膚膜が絡み合ってしまい、取る際に大変だから、という理由です。
逆に言えば、脱毛したい箇所があれば、毛と絡めてファインファイバーを噴射して、一気に剥がしてあげれば毛を一瞬で抜くことが出来そうです。
4.ファインファイバー人工皮膚の価格
では、この画期的なファインファイバー技術の人工皮膚を作り出すための値段はおいくらなのでしょうか。以下をご覧ください。
【価格】
専用機器(ディフューザー):5万円
専用美容液:1万2000円
※3か月(90回)分
薄膜を作るためのポーション:8000円
※1.5か月(45回)分
初期投資としては約8万円します。
美容液を別に専用のものにしないという方であれば、約7万円で利用できます。
なかなか簡単に手を出すことのできない値段ではありますが、応用性と利用用途はかなり幅広いため、決して損をする値段でもありません。
【発売時期】
このファインファイバー人工皮膚機器の発売時期は以下です。
■専用機器と美容液の販売
■2019年12月4日販売開始
5.まとめ
今回は花王の新技術である「ファインファイバー人工皮膚」について紹介しました。
今までの美容は、以下に肌に合った化粧品を開発するか、といった視点しかなかったのですが、この技術は非常に斬新で面白い技術となっています。
今後おそらく芸能人や有名人をはじめとして、徐々に日本国内で流行っていくでしょう。
最初の専用機器(ディフューザー)が高いので、そこさえ初期投資として支払っておけば、後はそれほど高いものではないため、継続して満足に使用することができる商品となっています。
私も非常に興味があるので、早速予約をしておこうと思います。
以上、花王の最新技術「ファインファイバー人工皮膚」の効果と応用、そして注意点の紹介でした。
もし興味があれば皆さんも一度試してみてください。