今回は「占いに科学的根拠が存在するのかを原理から科学的に分析」した結果について紹介したいと思います。
皆さんも不思議に思ったことはありませんか?
初めて顔を合わせたばかりの相手がなぜか自分の家族構成や過去の出来事、そして最終的には未来予知までしてきて、見事に当たっている…
どうして何も情報を教えていないのにわかるんだろう…本当に守護霊的なものが見えているのだろうか…どうして彼らにだけ霊的なものが見えるんだろう…
今回は、この不可思議な現象と占いについて調査をしたため、占いをあらゆる角度から科学的に分析していきたいと思います。
目次
1. 占いの種類とケースごとの分類
占いには本当に様々な種類が存在します。誰でも知っているようなメジャーなものから、一般人が聞いたことのないような占いまで、その種類は多岐に渡ります。
その中でも、今回は占い師が最も利用している占い、誰でも知っているようなメジャーな占いに焦点を当てました。
以下はメジャーな占いの種類の例です。
■手相占い
■人相占い
■タロット占い
■相性占い
■水晶占い
■風水占い
■星座占い
■霊感占い
これらの占いはさらに以下の3つのパターンに分類することができます。
①統計データを活用したパターン
②偶然(運命)を活用したパターン
③非科学的なものを活用したパターン
冒頭で紹介したメジャーな占い例をこれら3つのパターンに再分類しなおすと、以下のようにカテゴライズすることができます。
≪①統計データを活用したパターン≫
手相占い・人相占い・相性占い・星座占い
≪②偶然(運命)を活用したパターン≫
タロット占い
≪③非科学的なものを活用したパターン≫
水晶占い・風水占い・霊感占い
このように、数ある占いをある程度パターン化することができました。では次はいよいよパターンごとの科学的分析です。
占いの背景にはいったいどのような科学的根拠が影を潜めているのでしょうか。
2. ケースごとの科学的分析
では早速、先ほど分類した占いのパターンごとの科学的根拠について分析していきましょう。
①統計データを活用したパターン
これはかなり一般的ですね。皆さんもおそらくこちらが一番理解しやすく、科学的にも信用できると思います。
統計データを活用した占いには、「占いを受けている人に質問をしていき、今までの統計データをもとにある程度パターンを絞り込んでいくケース」と、「その人の外見のデータなどをもとに統計的に分析していくケース」があります。
どちらのケースも、統計をもとに「平均値」を辿って最終的な答えにたどり着こうとすることが特徴です。以下をご覧ください。
これは「ガウス分布(正規分布)」と呼ばれる確率分布関数です。世の中の多くの事象がこのガウス分布に従っていると言われています。
縦軸が「確率」、横軸が「事象」を表しています。
そして、縦軸は上に行けば行くほど確率が高く、下に行けば行くほど確率は低いことを表しています。
同様に横軸は右に行けば行くほど事象が大きくなり、左に行けば行くほど事象が小さくなります。
事象の意味が分からないと思うので例を挙げて説明します。例えば今回、この「事象」を「年収」としましょう。
すると、事象が大きいとは年収が高いことを表し、事象が小さいとは年収が低いことを表します。
同様に、「事象」を「兄弟の数」と定義してみましょう。すると、事象が大きいとは兄弟が多いことを表し、事象が小さいとは、兄弟が少ないことを表します。
このように、「事象」は対象によって異なってきます。そして、事象の大きさとは、先ほどの例のようにその対象の”程度”を意味しています。
つまりここで何が言いたいかというと、統計データを利用した占いは、このガウス分布を利用したものなのです。
つまり、ちゃんと科学に基づいた、高度な学問と言えます。以下が実際のガウス分布と占いのかけ合わせの例です。
このように、質問形式や、お客さんから得られるデータをもとに統計分析をすることである程度まで所属人数を絞り込んでいきます。
その後ある程度まで絞り込めたら、その絞り込んだ人たちの人生パターンをもとに助言していきます。
では、以下で占い統計を用いた占いごとの科学的根拠を説明します。
≪手相(人相)占い≫
一般的に手相は、その人の人生を表していると言われています。では、手相にはどのような科学的根拠があるのでしょうか。
皆さんはそもそも手相がどのようにして形成されるかご存じですか?手相には2通りの生じ方、変化の仕方があります。
■一つ目…代謝を反映したターンオーバーによるもの
■二つ目…手の利用の仕方によるしわの変化
【一つ目】
そもそもの代謝機能が関係しています。体内の代謝機能(速度)が変化すると、表皮細胞のターンオーバーの形態も変化してきます。
そのため、今までの表皮(手相)とは形が少し変化します。この積み重ねにより、手相は徐々に変化していきます。
【二つ目】
手の使用方法が変わったときです。
例えば、SEなどのようにずっと手を開いてPC作業をしている人と、配達業者のように一日中トラックのハンドルを握っている人とでは、手のしわのつき方が物理的に変わってきます。
手は握れば握るほど様々なしわが生じてきますし、その握り方でもしわのでき方が変わってきます。
つまり、手相の型を見て統計データと照らし合わせることで、その人がどのような生活リズムで活動して、どのような代謝状況にあるのか、どのような職業についてどのような作業をしているのかをある程度推測することができます。
≪相性占い≫
こちらもガウス分布の応用です。通常は占う対象が1人なので、サンプルとしては1サンプルなのですが、それが2人になって2サンプルになったケースと言えます。
基本的には1サンプルの時と同様なのですが、2サンプルの相関関係を数式化しなければならないため、少しだけ複雑です。
統計学にまさにこの2サンプルの相関関係と確率分布を表すものがあるのですが、難解なためここでは省略します。
結論、こちらの相性占いもちゃんと統計学に基づいているため、 科学的であると言えます。
≪星座占い≫
星座占いは基本的に過去の「日にち」の統計データをもとに幸運か不運かを判断しています。
そのため、こちらもちゃんと統計という科学をもとにした占いです。また、星座占いは統計の背景にしっかりとした根拠があります。それは「引力」です。
実は人間は引力の影響を受けます。人間だけでなく、地球上の全生物が引力の影響を受けます。
地球上の生物は、引力を受けることで重力を感じるだけでなく、実は体内の遺伝子発現と代謝レベルが引力の変化で変わります。
これは研究結果的にもすでに明らかにされていることなのですが、生物の性質は引力の変化に応じて変化するようにできています。
実験内容としては、引力以外の条件をすべて等しくしたケージを二つ用意し、片方はそのまま、もう片方には引力変化を与えたところ、引力変化を与えた方の生物の代謝が変化したというものです。
なぜか毎年ある時期になると体調が良くなるけど、ある時期になると体調が悪くなるという人がいますよね。
それは、気温の変化などの原因もありますが、実は引力の強さの変化も影響しています。
このように、引力変化によって人間の代謝や遺伝子発現系も変化します。代謝や遺伝子発現系が変化すれば、その時の考え方や性格にも影響してきます。
その結果、同じ物事に対する判断の仕方や、感じ方が変化してきます。判断や感じ方が変化すれば、気持ちの浮き沈みも変化してきます。
このように、「何年」の「何日」かによって地球と他の惑星との位置関係が変わり、引力の強さも変化します。
そして引力の関係で気持ちの変化が生じるため、その気持ちの変化を和らげるために、テレビなどでは「今日は運が良いでしょう」のように励ましています。
つまり、星座占いは一応統計や科学に基づいてはいますが、あくまで気持ち的な面でのアドバイスとして用いられているため、信用度としてはあまり高くないと言えます。
②偶然(運命)を活用したパターン
次は「偶然(運命)」的なものを活用した占いについてです。こちらに関しては、特に科学的な根拠は存在しないと考えています。
なぜなら、偶然の結果を運命ととらえ、その偶然(運命)のままに伝えるからです。
≪タロット占い≫
タロット占いの原理は「サイコロ」と似ています。これはどういうことなのでしょうか。以下をご覧ください。
これはサイコロを投げたときの、それぞれ1~6の目が出る確率をグラフにしたものです。
ちゃんとした立方体のサイコロは、理論上は1~6のどの目も1 / 6の確率で出ます。1~6の目のことを”事象”と呼ぶとします。
つまりサイコロの場合は、どの事象も一様に1 / 6の確率で出ます。このように、確率が一様に分布している確率分布関数のことを「一様分布関数」と言います。
先ほど、サイコロは理論上はどの目も一様に1 / 6の確率で出ると言いました。しかし、実際にサイコロを振ると、おそらく青い表のようになると思います。
表の目の出方をそれぞれ確率化すると
1の場合…3 / 9=1 / 3の確率
2の場合…2 / 9の確率
3の場合…1 / 9の確率
4の場合…1 / 9の確率
5の場合…2 / 9の確率
6の場合…0の確率
となります。全然一様に1 / 6の確率で分布していないですね。このように、確率はあくまで理論なので、実際の結果は異なった結果が出てきます。
しかし、このサイコロを投げる行為の回数(試行回数)を増やせば増やすほど確率は理論上の1 / 6に近づいていき、無限回サイコロを振れば、理論値である1 / 6と一致します。
つまり、試行回数がある回数に達していなければ、確率の理論値なんてものは一切あてにならないのです。
今回のタロットのケースはこのサイコロの原理であると言いましたね。これはどういうことなのでしょうか。
タロットカードは一つのデッキの中に同じ絵柄のものはありません。そのため、ある絵柄のタロットカードが出る確率は1 / 全枚数 となるはずです。
しかし、これは理論値です。無限回繰り返したとしたら、おそらくどのカードが出る確率も同じになるでしょう。
しかし、回数を計測しながら無限にカードを出すことなんて到底できません。
そこで昔の占い師が、ある一定の回数タロットカードを場に出し、どの絵柄が一番多く出たのかを計測したとします。
昔の占い師の、場にカードを出す試行回数が十分多ければ、確率は一定値に近づいていったでしょう。しかし、その回数には達していなかったとしたらどうでしょう。
そうです、先ほどのサイコロの結果と同じように、本来理論的には同じ確率になるはずのものに差が出ます。
そして、一番多く出た絵柄、一番少なかった絵柄が生じます。昔の占い師は、これを「運命」と捉え、それぞれの絵柄に「意味」を吹き込みました。
それが、現在のタロットカードの「偶然(運命)性」です。
つまり、本来は理論的にはどのカードが出る確率も同じであり、それぞれのカードに意味などはないはずなのに、理論通りに出ないがために、出たカードが運命性を獲得しているのです。
これが、ただの必然を偶然(運命)に変換している、タロットカードの科学なのです。
③非科学的なものを活用したパターン
さて、問題はこちらです。先ほどまでの例は、もともと科学性のある占いであったため、科学的根拠を証明しやすかったのですが、こちらはなかなか曲者であり、現代科学では完全に証明できないものだらけです。
そのため、こちらの占いの科学的根拠に関しては、私の個人的な感想になります。
ここでいう「非科学的なもの」とは、”第六感”や”霊感”のような、一般人が持っていない能力のことです。
よく、「あなたの後ろに今守護霊がいて、あなたに何か注意勧告をしていますよ」という占い師の方がいますよね。
あれに対して、本当に見えているのだろうか、それとも適当に当てに行っているのだろうか、と疑問に思う方もいると思います。
霊的なものに関しては、後ほど説明します。
まずは第六感に関してなのですが、こちらはまだ科学的な分析ができます。
そもそもイルカなどはある一定の周波数の音波を出し、その周波数を受け取ることで意思疎通をしています。
また、微生物では、ある一定の距離内に存在する仲間を認識して、距離を詰めたり距離を離したりと、意志を持って動く微生物もいます。
これは、微生物間でのある物質のやり取りが行なわれることがスイッチとなり、離れたり近づいたりしています。
このように、何かの物質を受け取るあるいは交換することで意思を疎通する生物は意外といます。
そのケースと同様に、第六感がある人は、人間が発する何かしらの不可視物質を受けることで、その人の脳内情報を受け取っているのではないかと考えられます。
脳内の神経情報伝達の、他人バージョンですね。
≪水晶占い≫
人間の目は、ある一定の範囲内の波長の光しか目に見えないように設計されています。
これは音に関しても同様で、ある一定の周波数のものしか聞こえないようにできています。
そのため、例え目の前に本当にその物質があったとしても、その物質の発する光の波長が人間の可視波長範囲内に入っていなければ、人間は視認することができません。
たまに犬や猫は幽霊に反応をして騒ぎ出す、という話を聞きますよね。
これは、猫や犬と人間とでは、可視できる光の可視波長範囲が異なっているため、見事に霊的なものが発する光の波長と犬や猫の波長がマッチしていることが原因ではないかと考えられます。
そして、霊感がある人がこれらの霊的なものを見ることができるのは、単純に遺伝子の発現の仕方が普通の人と少し違うため、通常の人の光の可視範囲とずれているから、と言えます。
これは運動神経が良い人もいれば悪い人もいる、お酒が強い人もいれば、弱い人もいる、という原理と同じです。
水晶はこの「光の波長」の応用ではないかと考えています。
水晶を用いて光を屈折させて霊的なものが発する光の波長を変え、自分の波長の範囲内に合わせていると考えれば、納得ができます。
≪風水占い≫
これは霊的なものというよりも、どちらかというと「信じる力」です。
本人の気持ちをポジティブにするためのツールであると言えます。占いとはまた少し異なる分野であると考えています。
≪霊感占い≫
先ほどの水晶の項目で話した「光の可視波長」です。
水晶を利用する占い師の場合は、もともとの自分の目の光の可視範囲が、霊的なものの発する光の波長とマッチしていないのを、水晶による光の屈折波長変化で無理やり合わせに行っているとします。
一方こちらの霊感占いは、自分の目が霊的なものの発する光の波長に初めからマッチしている占い師のパターンです。
原理的には、何かしらのエネルギー体であれば地球上に存在することができるため、霊的なものが存在したとしてもありえなくはないです。
例えば、電気エネルギーは高エネルギー体でなければ目には見えません。
そのため、もし霊的なものが何かしらの微弱なエネルギー体であれば、存在していたとしても不思議ではないです。
しかし、一つだけ引っかかる点があります。それは、その霊的なものが何か意志を持って「伝えようとしている」という点です。
ただのエネルギー体としてだけ存在しているのであれば、まだ理解はできますが、そのエネルギー体に意志が組み合わさっているとすれば、話は別です。
この「意志」に関しては、科学的には今は分かりません。
3. 結論
占いには数種類のタイプがあります。
≪1つ目≫
統計データに基づいて分析・推測していくタイプ
≪2つ目≫
確率の偶然性を運命という意味に変換していくタイプ
≪3つ目≫
霊的なものを利用して相手の人生を診るタイプ
ここで言えることは、占いは信じるも信じないも自由です。どちらが正しい、どちらが誤っている、などはありません。それ以上に、おそらく占いの本当の良さは、
その占い結果が正解であろうと誤りであろうと、占いを受けた人が「やった!将来~していたら良いことがあるんだ!」と未来の人生に希望を持って生きていけること
であると思います。人によっては、占いが心のカウンセリングやキャリアアドバイザーになったりもします。
そのため、正解か誤りかという切り口だけではなく、生きていきやすくなるための心のアドバイスという切り口でも見るようにすると、また一つ占いに対する見え方が変わってくるのではないでしょうか。
以上が、科学的に占いを分析した結果と、分析結果から私が感じたことでした。